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Olink社

DuolinkTM in situ PLA



新しく取り扱いを開始しましたOlink Bioscience社(スウェーデン)は、微量なターゲットの特異的な検出を可能にする独自の増感技術(PLA:Proximity Ligation Assay)を有しています。ここでは、IHC(Immunohistochemistry)において、画期的なタンパク質検出キットを紹介します。


■ 特長

  • タンパク質1分子をドットで検出できるレベルまで増感
  • 2種類の一次抗体を用いた原理により、高い特異性で目的タンパク質を検出
  • 生理的条件下で、2分子間相互作用の検出と同時に局在解析
  • 検出されたドットをカウントすることで、定量的な発現・相互作用の解析が可能

■使用例 ■原理 ■Q&A ■文献
SMAD1/2/3-SMAD4の相互作用解析
HER2-EGFRの相互作用解析
HER2に対する従来の免疫組織染色法との比較


■ 使用例



SMAD1/2/3-SMAD4の相互作用解析

蛍光染色データとイメージ解析



  図1:上段のデータ(A, B)は、本キットを使用しマウス胎児繊維芽細胞をTGF-βで未刺激(A)と45分間刺激(B)したサンプルに関す  る検出結果を示している。SMAD1/2/3とSMAD4に対する一次抗体と本キットを用いて検出されたシグナルは、赤色のドットで示さ れている。核はHoechst 33342(青色)、アクチンはFITC-抗アクチン抗体(緑色)で染色されている。
  下段のデータ(A, B)は、上段のデータをMaltab image analysis softwareを用いて、イメージ解析したデータを示している。TGF-β
  刺激を行ったサンプルは、SMAD1/2/3とSMAD4の相互作用が生じ、複合体が核に移行することが示されている
   (図中の白色のドット)。


核と細胞質における相互作用の比較

  図2:SMAD1/2/3-SMAD4相互作用を表すシグナルの数をカウントし、核と細胞質のそれぞれに分類しグラフにプロットした。X軸は 細胞1個あたりの核におけるシグナルの数、Y軸は細胞質におけるシグナルの数をそれぞれ示している。65個のTGF-β未刺激の細胞()と60個の刺激した細胞()が解析された。このデータによりTGF-βで刺激した細胞は、SMAD1/2/3-SMAD4複合体が核に移行することが示されている。

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HER2-EGFRの相互作用解析

蛍光染色データとイメージ解析



  図3:左側のデータ(A)は、SK-BR-3細胞において本キットを用い赤色のシグナル(575/605 Filter使用)で検出されるHER2-EGFR相互作用を示す画像と青色で染色される核の染色画像(Hoechst(350/461 Filter使用))を重ね合わせたデータである。データ中の数字は、細胞集団の中で任意に付けた数字である。右側のデータ(B)は、BlobFinderイメージ解析プログラムを用いて計測されており、本キットにより検出されたシグナル(白色のドット)は、細胞とバックグラウンドの双方に起因している。核の周辺部分(緑色の縁取り)の任意の部分(黄色と緑色の間の部分)で検出されているシグナルは細胞に起因していることを示す一方、境界線の外側及び核に近接 してないシグナルは、バックグラウンドに起因している。


細胞種に応じた相互作用の相違



  図4:データは細胞1個あたりのHER2-EGFR相互作用を表すシグナルの数を示している。Y軸は細胞1個あたりのシグナルの数、X軸は細胞種を示しています。データは、HER-2発現レベルが異なる各細胞種に応じて、検出されるシグナル数が異なる事を示している。

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 HER2に対する従来の免疫組織染色法との比較



図5:HER2抗体(マウス由来、ラビット由来の2種類の抗体)を用いた本キットの使用結果(A, B, C)は、A社免疫組織染色キットを
用いた結果(D, E, F)と一致する事に加え、HER2の発現レベルに応じて定量的な検出が可能であることを示している。サンプルは、
A&D(MDA175細胞(1+レベル))、B&E(SK-BR-3細胞(3+レベル))、C&F(乳ガン組織)を用いた。セルラインと腫瘍組織は、ホルマ
リン固定したものを用い免疫組織染色を行った。
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■ 原 理

PLA(Proximity Ligation Assay)法
 

  まず、免疫動物とエピトープの異なる2種類(利用可能な免疫動物:mouse、rabbit、goatの中から2種類)(検出対象物により、同一エピトープの
  抗体を使用する場合もあります)の一次抗体*を作用させます。次に、一次抗体の免疫動物に対応した二次抗体のセットを作用させます。それ
  ぞれの二次抗体には特殊な核酸が標識されており、二次抗体が近接した場合(約30nm)のみライゲーション反応により環状構造を形成します。
  さらに、ポリメラーゼを反応させることにより、環状構造に沿って一本鎖の核酸が増幅されます。増幅された核酸にはリピート配列が組み込まれ
  ており、それに対する蛍光(TexasRed®)標識されたアンチセンスの核酸をハイブリダイゼーションさせて検出します。
   *一次抗体はお客様でご用意ください。



図1.一次抗体と二次抗体の結合
サンプルをブロッキングした後、検出目的のタンパク質に対して免疫動物の異なる2種類の一次抗体を
サンプル(組織等)とインキュベーションします。
次にPLA probe MINUS及びPLA probe PLUS(オリゴヌクレオチド修飾を施した二次抗体)溶液を調製、
添加後インキュベーション(37℃、120分間)します。

図2.PLAプローブの結合
次にHybridization solution(2種類のオリゴヌクレオチドから構成)を調製、添加後インキュベーション
(37℃、15分間)することでPLA probeとハイブリダイズされ、環状構造が形成されます。

図3.ライゲーション反応
Ligation solution(リガーゼ:図中の黄色部分)を調製、添加後インキュベーション(37℃、15分間)すること
で、環状構造が完成します。

図4.増幅反応
Amplification solution(オリゴヌクレオチドとポリメラーゼ(図中の黄色部分)から構成)を調製、添加後
インキュベーション(37℃、90分間)することで、環状構造に沿って一本鎖の核酸が伸長されます。

図5.蛍光標識プローブの添加
Detection solution(Texas Red®修飾オリゴヌクレオチドプローブ)を調製、添加後インキュベーション
(37℃、60分間)することで、修飾オリゴヌクレオチドが伸長させたPLAプローブにハイブリダイズします。

図6.封入剤処理と解析
DuolinkTM Mounting Medium(別売り:メーカー製品番号80100)でサンプルを封入した後、蛍光顕微鏡で
解析します。

詳細は参考文献1を参照ください。
Texas Red®はInvitrogen社の商標です。
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■ Q&A

サンプルについて
使用可能なサンプル 本キットは、付着細胞、ホルマリン固定パラフィン包埋処理を施した細胞、サイトスピンにて調製した細胞を含む様々なサンプルに使用可能です。現在、組織切片に対する使用例は、多くの結果を有していませんが、充分な結果が得られています。
サンプルの前処理 抗原の賦活化については、一般的な熱処理とProteinase Kを用いた処理法で問題ありません。固定化に関しては、パラホルムアルデヒド、ホルマリン、亜鉛、エタノール、アセトンなどの様々な固定化法が適用可能です。
ブロッキング 現在使用されている抗体の希釈やサンプルのブロッキングに使用されているブロッキング溶液を使用して頂くことは可能です。特にブロッキング溶液が限定されていない場合は、製品添付のブロッキング溶液をご使用ください。
一次抗体の選択について
モノマーを抗原とした検出 エピトープ、宿主の異なる2種類の一次抗体を使用してください。例)りん酸化抗体で検出する場合、一方の抗体はりん酸化部位を認識する抗体、他方は他のエピトープ部位を認識する抗体を使用することで検出可能です。
ヘテロダイマーを抗原とした検出 それぞれのモノマータンパク質に特異的な宿主の異なる一次抗体を使用することで検出可能です。例)一方の抗体にりん酸化抗体等を用いると、翻訳後修飾されたタンパク質のヘテロダイマー検出も可能となります。
ホモダイマーを抗原とした検出 同じエピトープを認識し、宿主の異なる2種類の一次抗体を使用してください。それぞれの抗体は、高い特異性を持つ抗体で最適化する必要があります(一方の抗体の結合が過剰とならないように必ず抗体のタイトレーション試験を実施してください)。
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■ 文献

1. Jarvius M, Paulsson J, Weibrecht I, Leuchowius KJ, Andersson AC, Wählby C, Gullberg M, Botling J, Sjöblom T, Markova B, Östman A, Landegren U, Söderberg O. In situ detection of phosphorylated platelet-derived growth factor receptor β using a generalized proximity ligation method. Molecular and Cellular Proteomics, 6, 1500-1509 (2007).
2. Söderberg O, Gullberg M, Jarvius M , Ridderstråle K, Leuchowius KJ, Jarvius J, Wester K, Hydbring P, Bahram F, Larsson LG, and Landegren U. Direct observation of individual endogenous protein complexes in situ by proximity ligation. Nat Methods, 3, 995-1000(2006).
3. Gullberg M, Gustafsdottir SM, Schallmeiner E, Jarvius J, Bjarnegård M, Betsholtz C, Landegren U, and Fredriksson S. Cytokine detection by antibody-based proximity ligation. Proc Natl Acad Sci USA, 101, 8420-24 (2004).
4. Fredriksson S, Gullberg M, Jarvius J, Olsson C, Pietras K, Gustafsdottir SM, Östman A, and Landegren U. Protein detection using proximity-dependent DNA ligation assays. Nat Biotechnol, 20, 473-77 (2002).
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■ キット構成

構成 詳細
Blocking stock(5×) サンプルのブロッキングをするための試薬を含んだ溶液
Antibody Diluent stock(5×) 一次抗体及びPLAプローブ標識抗体の希釈溶液
PLA probe anti-X MINUS stock PLAオリゴヌクレオチドMINUSが修飾された二次抗体
PLA probe anti-X PLUS stock PLAオリゴヌクレオチドPLUSが修飾された二次抗体
Hybridization stock(5×) ハイブリダイゼーション溶液
Ligase(1U/μl) 二つのPLAオリゴ(MINUS,PLUS)で形成されたプローブを完全な環状とする酵素
Ligation stock(5×) リガーゼを除くライゲーションに必要な全ての要素を含む溶液
Polymerase(10U/μl) 環状PLAプローブを伸長する酵素
Amplification stock(5×) ポリメラーゼを除く伸長反応に必要な全ての要素を含む溶液
Detection stock(5×) Texas Red® が修飾PLAオリゴヌクレオチド/Hoechst33342(核染色)


■ 価格表

製品名 メーカー製品番号 容量 価格
DuolinkTM in situ PLA anti-Mouse anti-Rabbit kit 90007 30 reactions 162,000
90001 100 reactions 291,000
DuolinkTM in situ PLA anti-Rabbit anti-Goat kit 90008 30 reactions 162,000
90002 100 reactions 291,000
DuolinkTM in situ PLA anti-Mouse anti-Goat kit 90009 30 reactions 162,000
90003 100 reactions 291,000
DuolinkTM Mounting Medium 80100 10 ml 47,000


キットの構成品を個別でも販売しております。
製品名 メーカー製品番号 容量 価格
DuolinkTM in situ PLA probe anti-mouse MINUS kit
(Blocking stock(5×), Antibody Diluent stock(5×),
PLA probe anti- mouse MINUS stock)
90601 30 reactions 71,000
90201 100 reactions 127,000
DuolinkTM in situ PLA probe anti-rabbit MINUS kit
(Blocking stock(5×), Antibody Diluent stock(5×),
PLA probe anti- rabbit MINUS stock)
90602 30 reactions 71,000
90202 100 reactions 127,000
DuolinkTM in situ PLA probe anti-rabbit PLUS kit
(Blocking stock(5×), Antibody Diluent stock(5×),
PLA probe anti- rabbit PLUS stock)
90702 30 reactions 71,000
90302 100 reactions 127,000
DuolinkTM in situ PLA probe anti-goat PLUS kit
(Blocking stock(5×), Antibody Diluent stock(5×),
PLA probe anti- goat PLUS stock)
90703 30 reactions 71,000
90303 100 reactions 127,000
DuolinkTM in situ PLA Detection kit
(Ligation stock(5×), Ligase(1U/μl), Amplification stock(5×) ,
Polymerase(10U/μl), Detection stock(5×))
90102 30 reactions 96,000
90101 100 reactions 167,000


※掲載の内容は、'08年02月現在の情報に基づいております。


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(C)2000 ナカライテスク株式会社  ■製品に関するお問合せ E-mail:info-web@nacalai.co.jp